桂米二郎改め桂米福襲名披露興行夜席 仕事で東京に出ると、どうしても本業が終ったあとの、落語会めぐりのほうがわくわくしてしまう。 東京はとにかくあちこちでプロの会があっている。 「東京かわら版」を見ながら今回は、新宿末広亭の「桂米二郎改め桂米福襲名披露興行夜席」を見に行った。椅子席はほぼ満席。お尻が痛くなるのを覚悟で桟敷にまわる。入ったのが六時過ぎだったので、今丸師匠の紙きりを見逃してしまった。 遊びで紙切りをはじめて10年近くなるが、実はまだ今丸さんの高座は一度も見たことがない。東京に行っても落芸協の興行はあまり見に行ってない(昇太さんや鯉昇さん、平治さん、寿輔さんらの名前が一同に番組にあれば確実に足を運ぶんだけど…)のが一番の理由だが、他人の話しに「正楽師匠の紙切りが一番」と聞けば、やはりそちらに行ってしまう。 でもやはりこの目で一度は今丸さんを見なくては! まあ、それはいいとして、中入り前のひでややすこの漫才、柳橋師の高座から聴いたが、ゲラのおばさんが前の方にいて、ウケていた。米丸師の元気なあの甲高い声を聴いた後、米福真打昇進披露口上。 噺家さんにとってこの日はどんな思いなのだろう。 以前、小朝師匠の本に「どんな噺家にとっても一番スポットが当たる日」とあったのを思い出した。嬉しいと同時に決意もあらたにしている…そんな感じがした。 口上の後、歌丸師匠の「壷算」をじっくり聴いて、さてトリは米福さん。まだ童顔。マクラも落研っぽくてまだ「二つ目」的な雰囲気。それでも噺は「寝床」。 この噺家さんは「かわら版」でも紹介されていたが、なかなか勉強熱心なんだろう。笑いを取るフラはないが、一所懸命稽古してるんだろうなあという高座ぶりだった。 これがプロなんだろう。稽古に稽古を積んでどんなお客様の前でも失礼のない高座を務める、そうしたプロの噺家らしい筋が一本、目に映った。 それにしても末広亭はいい。落語を聴くにはいい広さ。風情があってあこがれる。 ここでずっと前、志ん朝師匠の「町内の若い衆」を聴いたのが懐かしく思い出された。
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